最近、NISA(ニーサ)について耳にすることが多くなりました。
元々NISAは、度々ニュースなどでも取り上げられていましたが、そのNISAが改正の動きがあるということで、また取り上げられるようになってきたようです。
今回は、そもそもNISAとは何なのかについて、簡単に解説したいと思います。
リボ払いの計算よりは簡単です。
株式投資とは
NISAの解説に入る前に、まずは株式投資について簡単に説明します。
株式の売買の流れ
株式投資では、株式を株価が安い時に買って、高くなった時に売れば、利益を得ることが出来ます。
例えば、下図のように株価が100円の時に株式を買った時を考えます(①)。
株価が上がって110円になってから売る(②)と、1株あたり10円の利益を出すことが出来ます(③)。
もし①の時点で1,000株買っていたら、利益は10,000円になりますね。
これが株取引の、基本的な流れです。
ただし、これはあくまで成功した場合の例であり、株価が下がって損をする可能性もあります。
株式投資についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの漫画+解説も読んでみてください。 stock-club.hatenablog.com
投資による利益には税金が掛かる
株式投資で得た利益は、全てがそのまま自分のものになる訳ではありません。
利益には税金が課されます*1。
株取引における税率は、一律で約20%です*2。
例えば株式投資で1万円の利益を得たとします。
その1万円に対し、約20%の税金が課されるので、今回の場合は約2000円が税金として徴収されます。
したがって、税引き後に手元に残る利益は、約8000円になります。
結構取られます。
NISAとは
説明した通り、株式投資で得た利益には、税金が課されます。
出来れば税金は取られたくないですよね?
ここでNISAの登場です。
NISAとは一言で言えば、株式投資に伴う利益に対し、税金が免除される制度で、証券会社でNISA口座と言う特別な口座を開設することで利用が出来ます。
NISA口座を使って株の売買をした場合、税金が取られることなく利益が丸々手元に残ります*3。
ただ、無制限に税金が免除されるわけではありません。
NISA創設の背景
NISAは、貯蓄から投資へ日本人を促すために創設されたと言う背景があります。
日本は他の先進国と比べて、金融資産における現預金の比率が高いからです。
投資を促すことで、私達の所得が増え、経済も成長していくと期待されています。
一般NISAとつみたてNISA
NISAを利用することで、株式投資で得た利益に課される税金が免除されます。
しかし無制限に免除できてしまうと、国にとっては税収が無くなってしまいます。
そこで何かしら制限が設けられているのですが、その制限の違いに応じてNISAは二種類に分かれます。
それが、一般NISAとつみたてNISAです*4。
一般NISAとつみたてNISAの違い
株の利益に対して非課税になると言うことに関しては両者共通ですが、一般NISAは中期的に自由に売買したい人向け、つみたてNISAは長期的に安定した資産運用をしたい人向けに、制限が調整されています。
以下は一般NISAとつみたてNISAの比較です。
一般NISA | つみたてNISA | |
---|---|---|
非課税枠 | 年間120万円 | 年間40万円 |
非課税期間 | 5年 | 20年 |
一般NISAは非課税枠が多い(年間120万円)ため、自由に投資しやすいですが、つみたてNISAと比べると非課税期間が短い(5年)です。
一方、つみたてNISAは非課税期間が長い(20年)ため、長期的な資産運用に向いていますが、一般NISAと比べると非課税枠は少ない(年間40万円)です。
NISAの利用方法
NISAで株式投資を始めるには、証券会社等でNISA口座と言う特別な口座を開設する必要があります。
尚、一般NISAとつみたてNISAは両方とも契約できればいいのですが、利用できるのはどちらか一方で、併用は出来ません。
まとめ
今回は、NISAとはどんなものなにかについて、簡単に解説しました。
NISAの最も重要なポイントは、株取引で得た利益に本来課される税金が、免除されるということです。
そしてNISAには、投資スタイルに応じて一般NISAとつみたてNISAの二種類があります。
それぞれの詳しい特徴やNISA改正については少し話がややこしくなるので、今後の記事で解説していきたいと思います。